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おはなしの知恵

210・6・4

 先週転んでから疲れやすい、今朝も朝通学途中の高校生とぶつかり転ぶ。多分急いでたのたのだろう、足首は腫れまだ残るが整骨院も何言わないし、温シップに変えろとは言われたが。歯医者では麻酔を打たれるし、体に残ってるうちはフラフラ、天気もパットしないし、とグダグダ言いながら。

 今年の初めから河合隼雄にハマる、カウンセリングに関する著書では群を抜いて読みやすい、読みやすいから素人向けかと思うがどっこい中身は濃い。分かりやすく書いてるが、感受性の強い人はカウンセラーに向かない、出来る出来ないをはっきりさせないといけないなど、限界を知れとか厳しいのである。

 今まで河合隼雄をなぜ読まなかったか、おちゃんはユングが嫌いと言うか、不気味な感じがして読まなかった。しかしカウンセラーに勧められて読んでからハマった。又ユングの夢分析を受けた人は怖いと言う、その先入観もあったので。その点を河合隼雄は知ってるらしく、ユングを前面には出さない、話の中で小出しに出す、フロイトなど他の心理学者、精神学者と引き合いに出す時も、量的にはユングを引き合いに出す量と同じ気がする。

 「おはなしの知恵」は薄い本ではあるが読み応えがある。民話、伝説などの広がりを研究する方はいる。「羽衣伝説」の東アジアにおける広がりとか。しかし「おはなしの知恵」はそれをまた一歩踏み込んで心理学的に書かれたものである。「桃太郎」、「花咲爺さん」、「白雪姫」、「カチカチ山」、人の成長過程と解釈したり、悪と善の二面性を人は持つとか、さまざまな読み方解釈をしており面白い。また民話、童話を読みたくなった。 しかし民話、伝承話の類が残酷な面もあり、残酷な面を切り取り唯のおとぎ話をしてしまったこと、逆にきれい事にした事で、善のモデルとなり、近代以降童話を通して、国民こうあるべしという理想に利用されたという批判も書いてる。「桃太郎」とか。その点は大いに共感する。

 テレビ、映画で残酷なシーンは見せるなとか言っておいて、ゲームでは残酷な場面もあるし、子どもは購入出来ないが親が同伴だと購入出来たり。何のための残酷なシーンを見せるなと言うのか分からない。おちゃんは残酷なシーン、恐怖のシーンはある程度見せてもいいと思う。世の中にはきれい物と、汚い物がある。目をそむけたくなるものは多い。それが現実である、現実は見せるべきである、しかし歯止めは必要だが。例えば「地獄極楽図」、これは怖い昼見たら夜寝られない、しかし生きてる時悪い事をすれば死んだら地獄に落ちる、教訓である。悪い事をしたら罰が当たるである。

 逆にきれいな物ばかり見せて、きれい事ばかりで考える癖をつける方が怖い。今の社会何で悩むかと言えば理想の追求のし過ぎ、きれいな事をしないといけないと言う思い込み、良い子ちゃんでいなくてはいけないである。みんないい子ちゃんの部分、悪い子ちゃんの部分がある、二面性である。バランスを保ってるから日常生活ができる。バランスが崩れるとおかしくなる。その二面性を河合隼雄は「花咲爺さん」、「カチカチ山」で説明する。しかし原型の「カチカチ山」はかなり残酷らしい。

 圧巻は「継子譚」の解釈、「白雪姫」を例に挙げると継母は意地悪、生母は優しいとい事だが、母親とはこの二面性を持つ。現代はこの母親は優しく正しくあるべしを刷り込み過ぎ、だから育児ノイローゼになる。男は分からないだろうが、母親が子供を虐待する気持ちが分かるという母親は結構いる。疲れてふらふらしてる時、「ママ、だっこ」はきつい、「ママ疲れてるからだめ」これが正解。これを「ぐっと我慢してだっこしましょう」あほか。だっこをすることを良しとすれば、出来ない母は悪い母と悩むだろうが。それを善意の押しつけで追い込んでいく(理想のお仕付け)、良い子にしようと一生懸命になる、しかし子供は期待したほどではないますますのめり込む、挙句ブツンとキレるわけ。良かれと思ってしてるのに何なのよである。母親なら分かるだろう。という具合に読み方によってかなり面白いし、ほーと思う部分もある。

 もっとも共感した文、「最も危険な人は、自分を徹頭徹尾「善」であると信じ込んでいたり、一度も自分の残虐性などに思い至ったことのない人である。昔話は、人間に心の本質にかかわることを、拡大してくれ、それを語ったり聞いたりすることで、実感しながら感じとるようにできている」まさしくその通り。

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